会長あいさつ

ICTを活用した研究調査・情報交換・会員相互の親睦について

埼玉県高等学校進路指導研究会会長 内 田  靖

(埼玉県立浦和商業高等学校長)

 埼玉県高等学校進路指導研究会(以下、埼高進)は会則の中にその目的として、「埼玉県内高等学校進路指導に関する研究調査を深め、情報を交換し、研究会などを通して成果を発表し、併せて会員相互の親睦を図り、交流をあつくする」とあります。そして、その目的を達成するために、次の事業を行っています。

 1.就職・進学などに関する調査研究

 2.情報交換等のための連絡協議

 3.関係諸機関との連絡協議

 4.研修のための講習・見学等 

 5.会員相互の研究並びにその発表 

 6.会誌の発行

 7.その他本会の目的達成上必要と認める事項

 具体的には、進学研究部会や就職指導研究部会、特別支援教育部会、定通部会(休部中)、キャリア学習委員会、広報委員会という部会や委員会組織に分かれて活動しています。なお、埼高進は、同じような目的を掲げる、全国高等学校進路指導協議会(全高進)や関東地区高等学校進路指導協議会(関高進)とも連携を図っています。

 しかしながら、コロナ禍の中、埼高進の目的の推進や実現が困難な状況にあります。そこで、令和3年5月より、埼玉県教育委員会が推進するICT環境である「Google Workspace for Education」の中に、「埼玉県高等学校進路指導研究会(埼高進)」のクラスルームを設けました。このルーム内では、「授業」の中に、「全般」、「キャリア教育」、「進学指導」、「就職指導」、「特別支援教育」のトピックを設定しております。

 この埼高進ルームは現在までのところでは、埼高進事務局からの情報提供がほとんどであります。今後は、会員の皆様からの情報提供やその共有も増やしていただければとお願いいたします。また、「ストリーム」の機能を活用して、会員相互の情報交換を行うこともできます。さらに、コロナ禍の中でも対面で議論や意見交換などの行いたい場合は、同ルーム内の「Google Meet」を活用してオンラインによるテレビ会議を行うことも可能です。

 ところで、紙文化の伝統の強い我が国では、デジタル化の推進が遅々として進みませんでした。振り返れば、2001年(平成13年)のe-JAPAN戦略(行政サービスの電子化)の頓挫がありました。最近では、2019年(平成31年度・令和元年度)、行政手続きのオンライン利用率7.9%であり、OECD(経済協力開発機構)29か国中の最下位でありました。

 ICTの推進に関しては、「コロナ禍を奇貨として」という言葉がよく聞かれます。昨今のデジタル庁の創設やデジタル田園都市国家構想などは、コロナ禍を奇貨として、その推進を図るものであると受け止めています。

 末筆となりますが、コロナ禍を奇貨として、埼高進のICT化も一層推進していまいりたいと存じます。そこで、埼高進ルームへの参加を御希望の学校は、巻末掲載の事務局まで御一報いただければとお願いいたします。